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特定のソースに限って議論すると、その偏在、遠隔地への輸送、低密度(すべて高コストにつながる)のほか、天候などによる不安定性があり、現時点で化石燃料と競争力のあるものはきわめて限定される。
このような地域性の高いオプションはいわゆるニツチマーケットでの普及に限定され、このままでは地球環境改善に寄与しにくい。
しかし、長期的には避けられない課題であることから多くの研究が近年急速に進み、また技術進歩、あるいは変換素子のコスト、ダウンも著しいものがある。
くりかえし述べるように、環境上は好ましくても、はるかにコストの高い代替技術の実現には何らかの外部性の経済的評価が必要である。
これは環境問題全般の問題であるが、特に国際競争力が問題となる場合にはその国際的協調手段が不可欠である。
これに対して国内的には制度、規制、補助など政策的、経済的手段で多少とも推進、実現可能である。
その場合も経済的高負担は避けられず、そのメリットである経済外部性の明確な提示が不可欠であり、特にエネルギーパランスの観点から正当化されなければ意味を失うので、その点の分析も多く行われている。
一般に上記の太陽エネルギー利用は資源の普遍性、かつ面積当たりの密度が低いことにその特徴があり、おおむね二つの方向がある。
一つはできるだけ高効率で有効エネルギーを取り出すもの。
これは太陽電池とその他の自然条件でエネルギーの集中する水力(ポテンシャルエネルギー利用、ただし最近は大規模水力は環境上問題とされる)、風力(地形利用)などに代表される。
もう一つは多少の低効率は問題とせず人手がかからずに増殖可能な光合成作用に頼るもの(化石燃料もそもそもはこの結果に過ぎない。
)。
すなわちバイオマスエネルギーに依存しようという考え方でこの二つが主要な考え方になる。
このうち太陽電池の議論は人為的にエネルギーをできるだけ有効に引き出そうというものであって、特にEPT短ければ可能ということになる。
従来これはほとんどゼロ収支という計算が多かったが、右記のように近年急速にそのEPTが縮小し、特に大規模製造の場合にはかなりこれが改善することが期待される。
もう一つのオプションは効率が低くても資本コストの少ない、すなわち自然の増殖作用を利用して広大な面積で稼ごうというもので、バイオマスエネルギー利用が注目を浴びている。
これは化石燃料利用が一般化する前に近隣に存在して最も普遍的に利用されてきたエネルギー源であって、現在も化石燃料資源に恵まれず経済的に輸入のできないLDCでは相変わらず主要なエネルギー資源とみなされて、時としては無秩序に乱伐されて基本的な環境問題を引き起こしている。
太陽電池などと比べればはるかに人工的要素が少なく、投入エネルギーが少ないようにみえるが、自然条件、特に水の確保による適地の条件が問題となる。
これは農地の条件と同様であるため、この競合は本質的な問題となる。
さらに効率が低く必要面積が膨大な量となることからその維持、処理(木材の集積)、エネルギー輸送などが大きな問題となる。
温暖化防止のむずかしさCO2分離、回収、隔離このオプションはやや特異なものであって、化石燃料自体、あるいはその燃焼から発生したCO2を分離回収のうえ、大気から隔離しようというものである。
具体的な隔離先としては海中、地下の適当な場所、特に廃油田、廃天然ガス田、あるいは大深度の地下水層への隔離蓄積があげられている。
このうち海洋への隔離はそのポテンシャルがきわめて大きいことなどから相当大規模のCO2隔離が可能とみられているが、海洋への環境影響は未知のことが多い。
一部天然ガスにはCO2が含まれていて製品化の段階でCO2を分離回収しており、他方でE0R(石油回収増進技術ではCO2を積極的に利用するなどその要素技術はすでに存在している。
事実ノルウェーでは炭素税の実施に伴い、すでに一部のガス田で実行に移された。
燃焼排ガスからの分離回収はより多くのエネルギーを要するが、分離回収効率向上、あるいは海洋への投入時の影響評価などのR&Dは日本をはじめ、一部先進国では始まっている。
本質的な問題としてこのオプションはさらにエネルギー消費増大という問題があり、インセンティブが明確、かつ具体的にならないと考えにくいものがあるが、大量の化石燃料使用継続を可能とする数少ないオプションであり、長期的には有望とみられている。
なお海洋への環境影響を減少するために拡散散布の研究も行われている。
大気に排出されたCO2はいずれ海洋に吸収されるので、海中への直接散布はこの過程のショートカットに過ぎず、このこと自体が大局的に新たに深刻な環境影響を与えるものではないと説明される。
光合成作用による植物の育成もバイオマスによる固定とみなされより自然であるが、前述の低密度低効率性と農業との競合が問題である。
さらにこの場合には蓄積可能量が飽和するので長期的には結局前項のバイオマスエネルギー利用にいきつくことになる。
エネルギー消費削減以上のエネルギー供給サイドの対応策以上にエネルギー消費を削減することはより本質的で重要な対応となる。
需要サイドでは一般に産業、民生、交通に分類されて議論されるが、近年は特に交通部門のCO2発生の増大が問題となっており、発展途上国などでは交通エネルギー消費が全消費の五0%という統計もある。
他のエネルギー消費が把握しきれていない可能性もあるが、近代的交通システムがはいるとこれが突出してめだつことは確かである。
エネルギー消費を下げてなおかつ同様な機能、サービス提供を確保するというもので、建物の断熱、自然光有効利用などから始まって、コージエネ利用の暖冷房の高効率化などシステム的対応、各種個別電気機器(たとえば小型軽量化、コンピュータの表示計など)の効率向上などが指摘される。
特に自動車では既存の内燃機関自動車の効率向上から電気自動車、ハイブリッド電気自動車などのシステム的対応、代替燃料車、将来的には燃料電池自動車など資源問題と並列的に多くの技術的可能性が追求されている。
いずれもわずかな効率改善を多数積み重ねて全体の効率改善を達成しようというものである。
当然小さいものを多数で稼ぐという面は避けられないが、CO2抑制、資源問題などを解決する基本的なオプションになる。
地域格差も大きく技術移転による途上国の効率改善なども期待されている。
またバイオマスエネルギー利用の一つであるが、都市における廃棄物からのエネルギー回収もその密度が高いことからある程度の効果が期待される。
特に農産物(食品)、あるいはプラステイツク類のうち再生、リサイクル困難なものはエネルギー回収により等価的にはCO2削減に貢献する。
節約による最終需要削減前項との区別がつけにくいが、ある程度のサービス低下を伴うオプション、たとえば自動車の小型化、配達サービスなどの頻度の削減、自動車から鉄道へのモーダルシフト、白熱電球から蛍光灯への転換、過剰な夜間サービスの打ち切りなどが相当する。
比較的実生活への影響の少ない部分、逆にいえば社会全体のエネルギー効率の低い活動からカットしてゆくというもので、単純にいえば経済的手段、たとえば炭素税などによって消えてゆくものを淘汰するという形で実現される。
要するに経済的手段と規制など各種政策手段により削減が許容可能な需要から削減してゆくものである。
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